社団法人 日本舟艇工業会
会長 長谷川 至
 会員の皆様、そしてマリンレジャーを愛好される皆様、2009年、明けましておめでとうございます。本年もマリンレジャーの普及振興とマリン業界の健全な発展のためにご支援をよろしくお願い申し上げます。
 さて、昨年2008年ですが、9月の金融不安に始まった急激な世界経済の落ち込みは、日本の輸出企業やメーカーを中心に企業業績の極端な悪化を引き起こしており、当然、当工業会の会員やマリン業界の関係企業においても大きな影響がでてきております。
 この急激な市場の変化を受け、当工業会においても、残念ではありますが、昨年末に「関西国際ボートショー2009」を急遽中止することにいたしました。既にお申込をいただいたご出展者の皆様には誠に申し訳なく、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
 このように、世界的な経済減速という厳しい市場環境のもとではございますが、当工業会といたしましては、国内マリン市場についてプレジャーボート等の普及振興と利用環境の改善などを目的に、引き続き種々の課題に取り組んでいきたいと考えております。
 例えば、マリン体験者拡大策としてマリン関連6団体とともに実施する『実感!マリーンウィーク‘08』キャンペーンの充実、ユーザー活性化のひとつとして全国118箇所にまで拡大している「海の駅」の利・活用促進、環境対策や循環型社会への貢献として、「FRP船リサイクルシステム」の認知拡大と利用促進、さらに「船外機の排出ガス自主規制」、「PWCの機器発生音の低減」等への取り組みです。

● マリン愛好者拡大のために
 さて、こうした活動の昨年の状況を顧みますと、昨年4月から10月まで実施した『実感!マリーンウィーク‘08』キャンペーンでは、体験乗船者数の増員、さらに実施会場の増加を目標に取り組み、その結果、参加総人数 約5万1千人(07年約3万5千人)、体験乗船者数 約2万人(07年1万1千)、実施会場84(07年51)と、大幅な伸長をみることができました。今後はこうした体験者をいかにマリン愛好者に結び付けていくかという工夫の必要性を強く感じています。
 また、これまで瀬戸内西水域と東水域、北関東水域、中部水域で毎年行ってまいりました「海の駅」クルーズですが、昨年は8月に“九州「海の駅」合同 宇久島クルージング&フォーラム”として実施しました。九州北西部にある10の「海の駅」やマリーナから24隻、約120名の参加を得、クルージングと島でのご馳走と地元の方々による芸能を満喫しました。私も「ながさき・でじま海の駅」から参加し、あらためてクルージングの楽しさを実感して参りました。地域のマスコミやオーナーの皆様とクルージングを体験し、「海の駅」をアピールすることができました。今後も「海の駅」の認知拡大、さらに利用促進を進め、市場活性化に結び付けたいと考えています。
 なお、長さ3メーター未満、取り付けエンジンが2馬力未満の小型ボートが、2003年の規制緩和によって免許・検査が不要となり、約3万隻のミニボートが市場に普及しました。当工業会では、2004年よりそのミニボートの安全指導と健全な普及を目的とした「ミニボートフェスティバル」を毎年開催してまいりましたが、2008年は5月に東京の「船の科学館」で開催し、ミニボートの展示・試乗、体験試乗とともに安全講習会を実施し、安全の知識やルール・マナーの指導を実施しました。展示出展者18社、展示艇28艇、体験試乗艇18艇、来場者総数1,299名、体験乗船者1,140名を集め、たいへん盛況なうちに安全とルール・マナーの指導をさせていただきました。
 一方環境対応、社会的責任を全うするために取り組んでいるFRP船リサイクル事業は4年目を迎え、港湾や河川での不法沈廃船処理にも寄与し、災害時の水路確保、景観回復等にも貢献しています。
 また、昨年は広報活動にも力点を置き、7月21日の海の日に横浜ベイサイドマリーナ(神奈川県横浜市)において、一般マスコミ記者を対象とした「海の日記念 記者懇談会」〜マリンレジャーにおける安全と環境への取り組み〜と題し、当工業会の活動を幅広くアピールするとともに、体験クルージングや同マリーナ主催のサマーフェスティバルのご取材も併せて実施させていただきました。

● ボートショーを活性化のきっかけに
 また今年09年3月12日からパシフィコ横浜にて開催する「ジャパンインターナショナルボートショー2009 イン 横浜」では出展者皆様の魅力ある製品、各種情報に加え、新規層の来場促進のためにもさまざまな工夫を凝らして準備を進めております。
 特に、パシフィコ横浜の屋内ホールでは、出展者皆様の自慢のニューモデルのボート、ヨット、水上オートバイの展示とともに魅力的な航海計器やマリン用品や備品の展示販売、ステージでは有名タレントのトークショーやハウツーセミナー、プールではミニボートやカヌーの子ども体験乗船などが盛りたくさんに実施されます。そして横浜開港150周年に因み、150名の子ども、環境等をキーワードにしたイベントも企画中です。
 また、隣接のフローティング会場では、60フィートの豪華大型艇をはじめとした大型ボート・ヨット約30艇の海上展示と中古艇フェアが行なわれ、臨港パークでは海上保安庁の海難訓練のデモや有名選手によるマリンスポーツのアトラクションが予定されています。きっとご来場されるユーザーから一般ファミリー層の皆様にとって、大きな感動と感銘を感じていただけると確信しております。


 現在の業界を取り巻く環境には、まだまだ厳しいものがございますが、2009年におきましてもこのような活動を継続して地道に積み重ねながら、いっそうの皆様からのご支援・ご協力を賜りまして、業界を取り巻く諸々の課題に精一杯取り組んでまいりたいと存じますので、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

2009年1月

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